2025/01/06投稿者:谷山

わかりやすく解説! <福利厚生とは?>

 福利厚生とは、給与や賞与といった基本的な労働対価に加えて、従業員とその家族に提供する報酬やサービスの総称です。

 ★福利厚生には、次のようなものがあります。

【雇用保険】

 雇用保険は、従業員が失業した際に一定期間、失業給付を受け取れる制度。雇用保険は従業員と企業が保険料を分担して支払う。また失業時の生活保障としての役割だけでなく、育児休業や介護休業の際にも給付が提供される。

 

【健康保険】

 健康保険は、従業員が病気や怪我をした際に医療費の一部を補助するための制度で、企業は従業員の健康保険料の一部を負担する義務がある。通常、医療費の3割を従業員が負担し、残りの7割は健康保険がカバーすることになる。また、従業員が長期にわたる療養を必要とする場合には「傷病手当金」が支給される。

 

【厚生年金保険】

 厚生年金保険は、企業に勤める従業員が将来受け取る年金を積み立てる制度。企業と従業員が保険料を折半で負担し、従業員が老後に国民年金に上乗せする形で年金を受け取る。また、遺族年金や障害年金といった保障も含まれる。

 

【介護保険】

 介護保険は、40歳以上の従業員が加入する保険で、高齢者や要介護者が介護サービスを受けられるよう支援する制度だ。介護が必要になった際に、自宅や施設での介護サービスを受けるための費用が保険から支給される。

 

【労災保険】

 労災保険労働者災害補償保険)は、従業員が業務中や通勤途中に病気や怪我をした際に、医療費や休業補償を受けられる制度。病気や怪我によって長期間働けなくなった場合でも、一定の収入を確保しながら治療を受けることができる。労災保険は企業が全額を負担する。

 

<法定外福利厚生とは?>

 企業は福利厚生として法定福利だけでなく、追加のものも提供している。この追加部分を「法定外福利」と呼ぶ。法定外福利厚生の例としては、住宅手当、通勤にかかる交通費、健康診断や人間ドックの受診料、退職金などが当てはまる。

 

★法定外福利厚生には、次のようなものがあります。

【住宅手当】【社員食堂】【有給休暇】【慶弔休暇】・【財産形成関連】

【レジャー施設の割引制度】・【退職金制度】・【自己啓発・能力開発関連

 

 企業は、福利厚生を充実させることで、労働力の確保や定着、勤労意欲や能率の向上などの効果を期待しています。

 また、福利厚生がないと、従業員の小さな不満やストレスが積み重なり、仕事の停滞や業務上のミス、急な欠勤などを引き起こす可能性があります。

 福利厚生度は会社が従業員のことを思って導入するものなので、費用負担は全て会社側となります。